工学院大学 工学部 機械システム工学科 計画工学研究室

計画工学研究室
工学院大学
機械システム工学科
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topWhat's 計画

 計画工学をまったく知らない学生は、計画=タイムスケジュールと考えている可能性がありますので、簡単に説明します。 当然、タイムスケジュールも計画のひとつですが、計画にはscheduleだけでなく、project,program、scheme、designなどがあります。 例えば、生産計画においては、決められた予算・材料・設備・エネルギー・人員などの制約条件から、どの製品をどれだけ製造したら利益最大となるか、また輸送計画においては、最も利用者の利便性が高くなる新線計画の策定なども重要な計画工学の研究対象です。さらに、CS(顧客満足度)という観点からデザイン、操作性、そして質感などの顧客ごとに異なる主観的評価(感性)を考慮した設計法の研究なども研究対象となります。

top研究室の位置づけ

 システムを対象として研究するためには、「1.システムの素材研究、2.各要素(駆動装置,制御装置など)の研究、3.生産・加工技術の研究、4.システム設計・計画・管理技術の研究」を行う必要があります。 これらのどれが欠けてもバランスのよい研究体制とはいえません。 本学科は、全国にある大学の類似学科のなかでも、唯一といってよいほど、このバランスがとれた研究体制となっています。 当研究室は、その中でシステム設計・計画・管理技術の研究を行う役割を担っています。

top研究室の意義

 冒頭の話でもわかるように、機械システム工学科で学び、 研究することは、システムの制御技術や製造技術ばかりではありません。 例えば、色々な国や企業で、最先端のシステムを導入しさえすれば、うまく問題が解決するだろうと考え、早速導入してみたが、有効活用できなかったという例は数多くあります。 身近にも、有効活用されているとは言い難い無駄なシステムがあるのではないですか?

 計画工学研究室では、システムの設計・計画・管理技術という観点からこの問題を解決するアプローチを行っています。 解決をしなければならない問題とその目的を明確化することにより、システムの開発・設計や選定についての知識を学び、それらのシステムの計画・運用法から信頼性、安全性に至るまでを研究対象としています。 具体的には、様々な最先端生産システム、鉄道・自動車・航空機・船舶を用いた輸送システム、そして意思決定システムなどを対象としてモデル作成とその最適化を取り扱っています。 当然、機械系でありますからモデル作成においては、数式モデルや コンピュ−タを用いたソフトウェア・モデルばかりでなく、生産システムのハ−ドウェア・モデルも作成し、システムのもつ構造的問題についても研究しています。

 さらに、脳波や筋電位などの生体信号を用いた製品やシステムの設計評価なども研究しています。 これからの時代は、モノマネではなく自分の頭で考え、理論をたて、実験で確認することが必要となってきます。 このとき、上手に計画を立てる能力(計画工学)と統計的方法が最良の武器となると考えています。

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